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J&G グリューナー・ヴェルトリーナー【Austria,Wachau】J&G Grüner Vertliner 2016


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品種・産地

 オーストリアのワインなんて初めて。

 ワイン品種というのは産地によって代表品種っぽいのがあるらしい。たとえば、フランスだとメルローカベルネ・ソーヴィニョン、ドイツにはリースリング、イタリアにはサンジョヴェーゼ、などなど。そして、オーストリアにはグリューナー・ヴェルトリーナーがいる!名前が長ぇ…

 オーストリアで生産されるワインの約3~4割は、グリューナー・ヴェルトリーナーで造られているようなので、オーストリアワインを飲もうと思ったら、まずはグリューナー・ヴェルトリーナーのワインを飲むのが良い。

 

 グリューナー・ヴェルトリーナーの特徴から言うと、基本的には辛口の味わいでありながら、飲み口はライト。飲むたびに変わる(ように思える)香りは、造られた土壌や気候の複雑さを体現しているように感じる。

 本製品の造られたヴァッハウWachau)は、オーストリア北部の景勝地。ヴァッハウ渓谷はその一帯が世界遺産にも登録されているほど、自然とともに人間が生きる土地だ。

 

テイスティング

 ではテイスティングをば。

 色は…えー…もう記憶から薄れつつあるが、薄くもなく濃くもなく程よい感じ。写真があればよいのだが、残念ながら見つからなかった。香りについては、あまり自信がないのだが、柑橘系の爽やかな香りが第一印象。次に、かすかに胡椒のようなツンとした香りが到達するが、どちらも同様にフレッシュな印象を与える。

 飲み口はグリューナー・ヴェルトリーナーらしくライトなアタックで、酸にも丸みがあり「えっこれが辛口?」と、自分の中のワインの甘口/辛口の基準が完全にボヤけ自信がなくなる一本。

 また、シンプルに「うまい!」と言えるバランスの良いワインで、旨味にクセや好みによる差異が少なそうなのも好印象。キンキンに冷やせば冷やすほど、香りは立ち、余韻も長くなるように感じたので、ぜひ飲む際にはしっかり冷却してから飲むと良い。

 

 オーストリアにおけるワインの格付けがよくわからなかったのだが、少なくとも独自の基準「DAC」には認定されていなさそう。ラベルにもHauswein(ハウスワイン)と書いてあるし、公式HPには本製品の直系製品でDAC上位のフェーダーシュピールFederspiel)の製品もあるようなので、機会があれば飲んでみたい。

 

ワイナリー

 ワイナリーJ&G Hogelは、文字通りジジィ(J)とジジィ(G)の二人のジジィが老体鞭打って造っている…わけではなく、ヨーゼフ・ヘーゲルと息子ジョージが二人三脚で造り上げたワイナリー。公式HPを見ると爽やかなイケメン青年と口ひげを蓄えた可愛らしくお茶目な笑顔をたたえる(失礼だが)ダンディなおじさんの写真が見られる。生産者が見て飲むワインは、ぐっと美味しさが増すと感じているので、ぜひ読む際にはHPもチェックして欲しい。

 ワイナリーの中の写真もあるのだが、まるで洞窟の中に造られたようなごつごつとした黒い岩肌の中にあうる、キラキラと輝くステンレス製タンクとの対比がまた美しい。さらにはワイナリーの外観がオシャレすぎる。さらにさらに、ワイン畑がある丘陵に差す太陽や色づく木々の写真もあって、そりゃあこんな美しい場所で造られるワインなんだから、美味しくないはずはない、と確信する。

    間違いなく、今後も、見かけたら手に取ってしまう一本だ。

では。

 

総合指数:4.0

価格帯:3,000円未満

マリアージュ:ホワイトソースグラタン(もっとスパイシーな料理でもよかった)